飲食業ではDMマーケティングを推進させていきやすいものの、ミスマッチな状態でのマーケティングをしてしまうと顧客はおろか従業員も離れていき、経営そのものも低迷化させてしまいますよね。
今回は飲食業で実際にあったDMマーケティングの事例を紹介すると共に、すぐに使うことのできる心理的効果を6種類紹介しています。
今すぐ推進させているマーケティングをなんとかしたい方は必見ですよ。
【飲食業での事例】DMマーケティングでバウチャー郵送で売上3倍
今回のDMマーケティングの事例は、日本でも有名な飲食チェーン店、サブウェイでおこなわれたキャンペーンから紹介します。
ファーストフードチェーンのサブウェイは、パンデミックの間、店内での集荷から第三者への配達への切り替えがあり、マージンが低下してしまうという、問題を抱えていました。人々を店に戻すように促すことは経営において必要不可欠ですが、全く戻ってこなかったのです。
以前もDMマーケティングを行いましたが、そのキャンペーンそのものは成功できたものの、一般的な包括的なアプローチで全国的なドアドロップを使用していました。各店舗はフランチャイズであるため、このアプローチには、個々の店舗を宣伝したり、店舗レベルでフィードバックを提供したりする柔軟性が足りません。これはチェーン店がマーケティングに取り組む最大の課題ともいえるでしょう。
サブウェイは、フットフォールを増やし、バウチャーの引き換えを促進し、アプリのダウンロードに報いるローカライズされたキャンペーンの作成に着手することにしたのです。
今回おこなわれたマーケティングはDMを使った定期的な郵送マーケティングでした。
部分的にアドレス指定されたメールは各店舗から徒歩10分以内の住民に送付され、各フランチャイズも参加しています。
DMそのものには、割引オファーを付与することにより地方レベルで実施された全国的なマーケティングとなりました。
郵送は1月の最初の営業日に配信されることになっていたので、コンテンツとしては「New Year New Me」との見出しを活用し、新鮮で健康的なビーガンミールに焦点をあてたデザインとなりました。
サブウェイの全体のデザインは、コロナで悲惨となってしまった生活にほのぼのとした、楽しい印象を与えることにも成功し、ターゲットの生活の一部のようなデザインとなりました。
結果としては、DMに付与したQRコードからバウチャーが引き換えられるようなシステムとなっていたので住民の追跡データを読み込むことができ、そこからクーポンを得るシステムにより、キャンペーン前の売上よりも3倍の結果を出すことに成功しました。
バウチャー償還率は5.4%達成、QRコードをスキャンした36%の住民がアプリに会員登録をしました。
サブウェイアプリの追加登録は、週平均200%近くとなり、全国からヨーロッパ全域にまで広がり、郵送は年に2回送付、毎回650回のDMを送付するようになったのです。
アクセスしやすさ、デジタル的なDMを活用することにより、効果が上がった!
今回のDMマーケティングで成功した理由は、デザインも適した内容だったことはもちろんですが、それよりもアクセスのしやすさや、デジタル的にDMを活用できたことがあげられるでしょう。
DMマーケティングは、業種や職種によってオフラインのみで活用できるものとオンラインで全く効果がかわってきます。つまり内容によって使い分ける必要があるのです。
ターゲットによってマーケティングを使い分けることは誰もが知っていることですが、業種や職種によって使い方を変えていく必要があることは、知らなかった方も多いでしょう。
サブウェイでは顧客のみならず、現在目標として掲げているリードの獲得のためにも、DMマーケティングの使い方を変えることによって、今回のような成功をおさめることができました。
参考:Subway | Marketreach
【心理学を活用】DMマーケティングで有効的な心理的効果
心理学で学ぶことのできる心理的効果はDMマーケティングでも大きな成果を期待できるツールとして、あらゆるマーケターを助けてくれる方法のひとつです。
ここからは、DMマーケティングに活用することのできる心理的効果を使いやすいものからピックアップして紹介しましょう。
顧客を動かすことができ、ターゲットにアクションを誘発させることのできる心理的効果としてあげられる有名な効果は次の6種類です。
返報性のルール
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何かをしてもらったことに対してお返しをしなくてはいけないと思わせる心理的効果
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コミットメントと一貫性
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一度決めたことをひっくり返してしまうと、別の意見が言いにくくなってしまうという心理的効果
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社会的証明
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世間一般の大多数の声や行動に影響を受けてしまう心理的効果
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好意
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好意を持つ相手からおすすめされたサービスに対して無条件で良いものと感じてしまう心理的効果
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権威
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専門家が述べたことには何も考えずに従いやすくなってしまう状態のこと
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希少性
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少数限定など、滅多に入らない物に対して働く心理的効果
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どれも影響力に関係している効果で、中でも社会的証明や権威、返報性のルールは活用したことがある方もいるのではないでしょうか。
まとめ
今回はあの有名なサンドイッチ飲食店サブウェイで実際におこなったDMマーケティングの事例を紹介するとともに、6種類の有名な心理的効果を紹介しました。
心理的効果はマーケティング上でも大変有効活用できるもので、成果もあげやすいとされています。もし活用できそうな心理的効果があれば、サービスとDMマーケティングと連動させてみて下さい。心理的効果を使わないタイプのDMとA/Bテストをしてみても良いでしょう。
効果を確認していきながら、自社に合うDMマーケティングを探してみて下さい。