参考:第35回全日本DM大賞より
飲食店においてDMを制作するのであれば、特に必要な素材はどんな演出だと考えますか?
人によっては信ぴょう性を重視し、数のデータを掲載することもありますが、もし効果の高いDMを制作するのであればシズル感を取り入れてみましょう。
今回はシズル感を取り入れたことにより売上を倍増させたおでん屋のDM事例を紹介しています。
【シズル感を取り入れて売上倍増】おでん屋のDM事例
今回紹介する事例は、日本国内で大きな成果をあげた飲食店のDM事例です。
各種燻製品の製造や販売を行う老舗店舗であり、ECサイトの他小田原市を中心に複数店舗で販売を行っています。
以前まで使用していたDMは、返信ハガキのついた2つ折りの圧着はがきを使用していたところ、コストがあまりにもかかってしまい、顧客からの反応もマンネリ化。レスポンスも下がり始めたことも主な理由となりました。
そこでこちらの企業が行ったことは、次のポイントです。
- ターゲットの見直し
- 部数を30%減
- DMで疑似来店できる顧客へのリターンを演出
- シズル感を出し、食品のおでんを実寸に近いサイズで掲載
- DMを媒介し、顧客(ターゲット)と担当、企業とがつながりを感じられるようなデザイン
など、以上の修正と見直し、新たな掲載を行いました。
結果、レスポンス率は前年比の163%増加、売上は140%の増加につながったのです。
情報元: 全日本DM大賞、銀賞の事例
【写真で表現する食品だからできる演出】シズル感とは?
今回の大きなポイントともいえるシズル感とは、飲食店などで特に使われる写真の演出表現のひとつで、本来はみずみずしさを表す言葉でした。
例えば、湿度の高い部屋に冷えたコップに飲料を注いだ状態を想像してみて下さい。
たくさんの水滴がコップの表面につき、飲み物をおいしそうに見せますよね。この、おいしそうに見せるという演出がシズル感なのです。
シズル感を演出させる際に欠かせないのが水滴であり、被写体の水滴を増やしたり、ライティング技術で水滴を強調させるなどして「シズル感」を出します。
また、飲み物以外でも
- 肉:肉汁を出しているような状態
- 刺身:新鮮さを感じられるようにオイルをぬって新鮮さを演出
などあらゆる表現方法があります。
飲食店でのマーケティング成功のポイントはDMの演出にある
飲食店におけるマーケティングの、大きな成功ポイントはDMによる顧客への「おいしそう」や「行ってみたい」と思わせるようないわゆる誘発行動と、DMの演出といえるでしょう。
DMを飲食店で制作するのであれば、特に次のポイントを意識して制作してみて下さい。
シズル感を加えてターゲットの『食べたい』欲を誘発
シズル感を加えることにより、顧客は「食べたい」「味わってみたい」というような食欲を湧かせることができるのです。
キャッチコピーとしてシズル感を演出するだけでなく、写真にもシズル感を大きく掲載してみましょう。
このようなピザの写真であれば「とろーり」というような、チーズの伸びる表現が使われますが、言葉以上に視覚は感情を伝えます。もし、この写真のチーズの部分の「シズル感」がここまで表現されていなかったら、「とろーり」という言葉でキャッチコピーを使っても、顧客に響くでしょうか。
響かないのです。
だからこそ、写真の素材でもシズル感を演出することが求められ、言葉以上に視覚の表現で顧客に伝えることが求められます。
感情に訴えるキャッチコピーの活用
感情に訴えられるキャッチコピーで、エモーショナルマーケティングをDMに施してみて下さい。
キャッチコピーはシズル感だけでなく、あらゆる表現技法があります。今回はその中でも、店員も顧客も楽しくなるタイプのエモーショナルマーケティングをお話しましょう。
例えば「飲食店で飲食、商品を購入する度に文章が完成されていく」というキャンペーンをやっていたとします。
このとき顧客は、どんどん貯められていくスタンプと、スタンプカードに押されていく文字と完成に近づくいわば作品(スタンプカード)を見て、思わずわくわくするのではないでしょうか。
店員も「貯まっていく状況」を見てわくわくしますし、みんな楽しくなります。これが何よりのエモーショナルマーケティングなのです。
どんなエモーショナルマーケティングがそれぞれの飲食店に合うかは、ブランドや企画次第ではありますが、顧客だけでなく、店長店員、オーナーなどみんなを巻き込んで楽しくなるような企画を練ってみませんか?
まとめ
シズル感×感情に訴えるキャッチーな内容×顧客のリターンなど、あらゆる要素を盛り込むDMは、飲食店で集客を効果的に行うのであれば、特に求められるもので、顧客もそういったDMを見ることで「とっておきたい」と思うような大切にされるDMになるでしょう。
もし今DMを制作しようか悩んでいるのであれば、シズル感のある写真を活用し、エモーショナルマーケティングなども取り入れた掛け算DMを制作してみませんか?