通信業サービスだからこそ使えるマーケティングはオンラインだけだと考えていませんか?集客は、オンラインに限定する必要はありません。効果を感じられていないならオフラインマーケティングも試してみましょう。
今回は通信業サービスで特定的なターゲットへ向けたDMを送付することにより大企業へ成長した企業の事例と、顧客の興味を引くデザインについて詳しく解説しています。
自社のDMへの違和感を抱いている方や、効果的なDMを知りたい方は特に必見です。
【通信業のDM事例】オフラインマーケティングで大成功
AffordablePhoneは、イギリスで低所得世帯に利用されている電話サービスを提供する通信事業を行っています。
特定のターゲットに宣伝が届かず、不景気な中で、無料電話サービスを多くの見込み顧客に利用してもらうために必要なマーケティングはDMであると確信し、実施することになりました。
送付をする家庭は、年間2万ドル未満という具体的なターゲットの絞り込みも行った上での送付で、行った回数は2回、作った枚数は1回目が6,000枚で利益も出しましたが、競合他社のキャンペーンにより、1,3000ドル(130万円)の大きな損害も出したのです。
そこで、新たにDMハガキのキャンペーンデザインを変更し、
これらを強調し、メッセージの補強をしました。ここで、「誰かが空中にお金を投げているシーン」とありますが、見込み顧客が持つ追加の料金がいらないことを表現しているので、衝撃的なデザインと見てとれますよね。
結果として大きな反響を呼ぶことに成功しました。
この特徴的なキャンペーンハガキによって得た利益は、1回目と合わせておよそ63,000ドル(約7,000万円)となり、従業員の数も当初は5人だったのが、2年で10万人から50万に増員することもできたのです。コールセンタースタッフの増員も200人以上となったので、大企業へと成長を成し遂げました。
郵送DMの枚数は6,000枚から現在も送付を定期的に続けていて、月140万枚送付できるほどなので、継続的に利益を得られていることもわかるでしょう。彼らは現在通信業界のリーダーになりつつあります。
AffordablePhoneが成功した理由
では、なぜAffordablePhoneが大企業へ成長できるほど大きな成功を得られたのでしょうか。
成功した秘訣は、次の2つにあります。
- セグメントが具体的であること
- 一目でわかるギャップの強いデザイン
かねてより、セグメントしたDMはターゲットにメッセージが伝えやすいからこそ、ターゲットもリターンを期待してアクションを起こすことが予想できます。ところが、セグメントされたDMだけでは、効果的な成果は上がらないのです。
今回のAffordablePhoneの事例ではそれが顕著に表れた事例ともいえるでしょう。
AffordablePhoneは、セグメントはしていたものの1枚目のDMでは、損益をも出してしまいました。それはDMのデザインがイマイチ理解力を必要とするデザインだったからです。一方で2枚目は、フリーであることや誰かが空中にお金を投げていることにより、「伝えたいメッセージを伝える」ということができているのです。
伝えたいことをDMで伝えるには、デザインも重要視しなくてはなりません。機能とデザインがともに効果的なDMを作ってみましょう。
参考:Postcard Mania
【日本でも可能!】ターゲットがリターンを期待できるDMデザイン
日本でも、もちろん大きなリターンを期待できるDMを作ることが可能なのですが、DMにおいては特に、ユニークな仕掛けを施しているものはそれぞれ効果が期待できるとされていることを知っていますか?
リターンを期待できるということは、DMを見てすぐに「面白そう」「内容が気になる」「見てみたい」という顧客の疑問をプラスに変えられるDMでもあるので、少なくとも工夫が必要といえます。
もちろん定型型でない郵便タイプのDMもターゲットによっては興味をそそられますが、全てが変形型になる必要はありません。工夫というのは、形を変えるだけでなく、DMの内容を変えるだけでも好奇心をかきたてる材料になるのです。
例えば、イベントへターゲットをお誘いするDMを制作するとします。
変形型であれば、参加できるようなクイズ形式のものからDMの中に当日のイベントで初めて使い道がわかるような工夫を施すのも良いのですが、あえて普通のハガキの形にしましょう。
- 航空券や定期券などのような形の入場券が印字されたDM
- 券タイプでターゲットによって得られるサービスが変わり、拡散性をアピール
- 当日持参することで入場料が無料(もしくは割引)などの工夫
- DMと引き換えにプレゼント系
など、あらゆる工夫が考えられます。つまり、ターゲットを呼び込める工夫は形にとらわれる必要なく、挑戦でき、企業によって色を出すことができるのです。
どんなデザインで顧客を呼び込めるのかを、企画および検討してみましょう。
まとめ
顧客の関心を引き立てるからこそ、工夫が必要と考える方も多いのですが、具体的な工夫まで理解している方は少ないでしょう。
だからこそ事例を確認する際も「企業にとっての色やブランド、テーマ」をあらかじめ理解した上で確認しなくてはいけません。全く同じデザインでも、若干の違和感を覚えることがあれば、それは自社と真似をしたい企業のデザインとブランドに沿っていないことが理由としてあげられます。
もし今使いたいデザインがあって、自社と合うかわからない、少し違和感があると思う場合は、見直しからしてみませんか?きっと顧客の関心を引きつつ、自社のイメージに合うDMを作れますよ。