DMマーケティングで大きな成功をおさめる場合、特に必要となるのがあらゆる工夫です。
デザインや、DMの種類などによって、できる工夫は業種や職種によって変わってきます。では、どんな工夫を施せばより、大きな成果を生み出せるのでしょうか?
今回はアメリカの不動産物品賃貸の企業でおこなわれたDMマーケティングの事例から、成功した理由なども含めて紹介し、DMそのものだけでなく、内部システムから工夫をほどこす方法について解説しています。
これからDMマーケティングをおこなう方のみならず、DMにあらゆる効果をほどこしたい方は必見ですよ!
【アメリカでの不動産事例】DMのデザインにある工夫を施して7件の住宅リストを獲得!
今回の事例はアメリカの不動産でDMマーケティングを活用した結果、7件の住宅をリスト化させることに成功した事例から紹介します。
オーナーであるKim Hodgskinは、市場競争の激しいフロリダ州アポロで不動産業を営んでいます。彼女はより多くの住宅をリストアップする必要があり、DMマーケティングを始めました。
次のような特徴を持つKimのためのポストカードを作成しました。
- Kimが販売した美しい住宅の写真を掲載すること→ビジネスに対する見込み客の信頼度増
- メッセージの中心である「不動産の機会」に受信者の目を惹きつける
- 明るい春のテーマで作成
- 不動産業者が情報通で経験豊富であることを示す市場統計情報
このポストカードは、6×8.5インチの大きさに印刷され、約2000枚を2021年の間に、アポロビーチの特定の範囲に住むすべての人に、郵送されました。
郵送のスケジュールは、1枚は3月にイースターをテーマにしたデザイン、もう1枚は7月に7月4日をテーマにしたデザインと変化もつけています。
結果としては、彼女は、ポストカードのおかげで7軒の物件をリストアップすることができました。
キムは、ポストカードのおかげで7軒の家をリストアップすることができたのです。平均して、彼女がリストアップした住宅は60万ドルから100万ドルの間で売れています。フロリダの不動産業者は住宅販売で平均5%の手数料を稼ぐので、ローエンドでおよそ3万ドル、ハイエンドで5万ドルの利益となるでしょう。
7軒の家を売れば、合計21万ドル以上に相当します。キムは、メーラーにのみ669ドルを費やしたので、それは約31,290%の潜在的なROIに相当するのです。
【成功した理由】季節ごとにデザインの変化と顧客の信頼度を獲得
今回のDMマーケティングで成功した理由は、季節ごとにデザインに変化を持たせたことや、DMの中で実際に販売した住宅の写真を掲載することで得られた顧客の信頼度によるものでしょう。
顧客にとって、毎回同じような内容のDMを受け取っても特に目を引くことなく、処分されてしまうことも少なくありません。そこで季節ごとに変化をつけたポストカードにすることにより、一瞬確認したくなるような興味が湧くのです。
今回のDMはそういった変化をつけたことにより顧客も興味をそそられ、実際の購買へつなげることができました。
参考:Direct Mail Advertising, Postcard Printing, Apollo, FL:公式サイト
【効果測定方法】DMマーケティングを効果的に活用する方法
DMマーケティングを効果的に推進していくためには、「できた」「できなかった」「前回よりも難しかった」などの抽象的な感想ではなく、効果の測定が必要不可欠となることを知っていますか?
WEBマーケティングなど効果があらかじめ可視化されているわけでもないからこそ、忘れてしまいがちですが、DMマーケティングにも効果の測定方法があるのです。
ここからはDMマーケティングの効果測定方法を4つピックアップしてお話しましょう。
DMマーケティングにおいてわかりやすい効果測定方法と親しまれている方法は次の4つです。
- レスポンス率を調べる
- コンバージョン率を調べる
- CPR
- CPO
今回は中でもレスポンス率、コンバージョン率を調べる方法ついて言及し、詳しくひとつずつ説明していきます。
レスポンス率を調べる
DMマーケティングの大まかな目標を決めている方も多いでしょう。一方で詳しくデータとしての目標を決めていますか?
データとしての目標は、企業によって定めていないことが多く、ここから大きくマーケティング施策が崩れてしまうことも少なくありません。
一般的にはレスポンス率とは、DMを発送した際の反応率のことを指し、ターゲットの反応で数値としてまとめています。
例えば、注文がすぐにできるDMカードを顧客リストへそれぞれ一通ずつ送付したとしましょう。そのリストにまとめられている顧客から注文が届いた場合がレスポンス率として、データにできるのです。
コンバージョン率を調べる
次に、コンバージョン率を調べる方法ですが、コンバージョン率は、最終的な成果を示します。
例えば、DMを送った総数に対して顧客(ターゲット)からの反応があったとしましょう。反応は店舗へのアクセス、注文、何でも構いません。これらの反応は、それぞれ割合で示されます。また、DMマーケティングを始める際の目標となりますが、ここで得られた成果(ゴール)がコンバージョン率となるのです。
目標に対しての割合をデータで表示させたい場合にはコンバージョン率で効果測定をするとわかりやすいでしょう。
他にも、CPRやCPOなどコストを元に効果を測定する方法もあるので、一度どんな効果測定方法が適しているのか、比較してみてください。
おまけ:WEBなどのアクセスにつなげる
最後に、DMだけでなくクロスメディアマーケティングとして、WEBのアクセスにつなげる方法もおすすめです。
WEBにアクセスをできるような導線を作っておくことによって、DMだけでの効果測定にはならずWEBでの効果測定もできるようになるため、すでにWEBサイトがあったり、WEBでの注文につなげたい、顧客とのつながりを増やしたいという場合には測定しやすさがあります。
もし今どんな測定方法にすべきか悩んでいる場合は、それぞれまずは測定をしてみると良いでしょう。きっと今回のマーケティングに合う測定方法が見つかりますよ。
まとめ
今回は不動産業だけでなく、あらゆる業種の中で活用できるDMマーケティングの活用方法を紹介するとともに、DMマーケティングを効率的にするための効果の測定方法とおこなうことでより大きな成果につなげられる可能性を秘めた方法について解説しました。
DMマーケティングのみでのマーケティングは、業種、職種によっては大きな効果はあるものの、効果の測定方法ができていないと、どういった成果につながっているのか、そして業績に反映できているのかなども詳しく知ることが難しくなるのです。