宿泊飲食関係でのマーケティングとなると、顧客やターゲットに対して非日常を体験できるものが良いと戦略を練ることが多くなりますよね。
今回は、航空会社でのDM事例から搭乗中の顧客需要に着目したオファーを送付したことで成功できたエピソードを紹介するとともに、DMで効果的と好評なオファーを需要に合わせて送付する大切さについて解説しています。
【フランスでのDM事例】需要に対する適切なオファーでブランド認知度の向上
今回のDM事例はフランスで航空会社を運営するエールフランスという企業での事例です。
エールフランスでは、顧客(飛行機を利用する乗客)の快適さを追及した結果、飛行機の離着陸中の気圧の変化に着目しました。
飛行機は、離着陸時になると鼓膜を圧迫し、あくびなどをして違和感をぬぐいます。このときの行動から、フランスの航空会社では機内の利便性に合わせて食品専門家と戦略会議を重ねてチューイングガムのオファーを開発したのです。
100%天然ゴムから作られたLagommémácherは2種類の味にわかれていて、ピスタチオマカロン味、クリームブリュレ味です。
これらは、航空会社のアプローチの一つとして認識を高めるべく影響力のある人をピックアップしたターゲットリストを作成。ジャーナリストや影響力のあるリストに追加されたそれぞれのターゲットに郵送されました。
結果としては、世界中のメディアで取り上げられ、2,500万件以上のインプレッションを生み出し、動画に関しては600万回再生されたそうです。
また、特定の飛行機内で配布され、オンラインストアでも販売を開始しはじめました。
顧客満足度、ブランド認知度どちらもアップすることに成功したのです。
【成功した理由】需要に対して適切な供給とターゲットリスト
マーケティング上においても、需要と供給は一致しやすく、ここで顧客の需要に対して適切な供給を与えられた場合には効果があがりやすいのでオファーDMを送付する際には真似しておきたい方法です。
今回の場合は特に、機内で過ごす顧客の需要に一致したオファーだったので、顧客満足度の向上を記録。加えて、影響力のあるターゲット(リスト)から送付を始めたことでSNSを通じて多くの業界に認知度を広めることができたのです。
そこで、もしターゲットリストが普段のマーケティングで活用しているターゲットリストで送付をしてしまうとここまでの影響力は考えられなかったといっても過言ではありません。リストの設定の方法にも成功ポイントがあるのです。
今回のDMでは、影響力のあるターゲットや、ジャーナリストにしぼって送付をしました。つまり、これらのリストから送付したことで、認知度をあげることができ、成功につながったのです。
参考:SOMETHING THOUGHTFUL TO CHEW ON
【オファーDMの極意】需要と供給の一致で顧客満足度の向上
DMに付与するオファーは企業の商材により変わってきますが、このオファーを顧客(ターゲット)の需要にマッチした特典の提供ができると、大きな成果をおさめられるDMとなります。
では、そういったオファーDMを作るためにはどういったことから始めればよいのでしょうか。
まずは、自社の商材に関する市場調査を始めましょう。
オファーといえば、
- 商品のメリット
- 資料請求時のメリット
- 購入した時のメリット
など、それぞれのメリットを体験できるものですが、商材に適したオファーを考えるためには次のターゲット選定ポイントも検討してみて下さい。
- ロイヤル顧客
- 顧客像の確定:利用および購入している上位顧客
- 既にファンである顧客がさらなるファン化を目指すためのオファー
- リピート顧客
- サービスをたまに利用する商品・企業を知っている程度
- リピートを促しロイヤル顧客化
- 新規顧客
- サービスの初利用顧客
- 2回目以降の利用を促し、リピート顧客化
これらの顧客化目的を検討するとともに、クリエイティブ的にどのようなものを送れるのかを戦略からたててみましょう。
まとめ
今回はDMマーケティングとしてだけでなく、オファーからDMを検討し、成功をおさめた事例を紹介するとともにオファーとしてのDMを検討する方法について解説しました。
DMマーケティングは、顧客リストだけでなく顧客の需要からオファーとして供給することにより、商材を受けることへの体験もできます。どんなオファーが適しているのかをまずは顧客設定目的から、一度戦略で練ってみませんか?
きっと目的に沿ったオファーDMを作れますよ。