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チラシからはじまる物語【第5話】訳あり商品

「第5話」訳あり商品(前編)チラシからはじまる物語

「チラシからはじまる物語」15篇のストーリー

どこにでもありがちな家族の話、ありえない話。

ほろりと泣ける恋物語から、近未来の話まで、珠玉のストーリーをお届けします。

どの物語もチラシが重要な役割をはてしています。さて、そのチラシが人生にどんな影響を与えるのでしょうか。

あなたのお気に入りの作品に出会えるといいですね。

第5話は「訳あり商品」

行き遅れの私に会社の人がつけたアダ名は、「訳あり先輩」。

ちょっと婚期をのがしたくらいで、ひどいと思いませんか? 

でも、ちょっとしたことで勇気をもらったんです。

「第5話」訳あり商品

私の通称は「訳あり先輩」。誰が名付けたのか知らないが、会社でそう呼ばれている。

高校を卒業してから、この会社に入りずっと事務員として頑張ってきた。同僚は社内恋愛をしたり、合コンで男をつかまえては結婚して退社していった。

気が付けば、残りは私1人だけ。しかも、後輩もどんどん結婚しては、会社を去っていき、お局様となってしまった。いつの間にか、他の社員から疎まれる存在になり、結婚しないのには訳がある「訳あり先輩」とあだ名がつけられることに。

確かに私は「訳あり商品」なのかもしれない。反論はできないでいる。でも、結婚だけが人生のすべてではないと、思っている。

 「訳あり先輩、この書類コピー取ってくれ」

上司にまで訳あり先輩と呼ばれている。それは、上司が私よりも年下なせいかもしれない。それとも、そこに愛情が込められているのか、私をバカにしているのか、多分バカにしてるんだろうな。

渡された書類を持って、コピー機に向かう。何年この仕事をしているんだろ。もしかしたら、コピーを取る星の下にうまれたのかもしれない。それくらい、コピーばかり取っている気がする。

私はコピーを取りたくて、会社に入ったんじゃない。そのはずだったのに。いつものようにコピーを取り始める。どんどん排出される紙を見ていたら、なんとなく泣けてきた。

大きな夢もなく、希望もないまま、流れるままに就職を決めた。どの会社でもよかった。とりあえずどこかに所属していたかっただけだ。親の決めたレールなんてなかった。すべて、自分が決めたこと。わかっているけれど、不満ばかり溜まっていく。

(はーぁ、大学でも行ってれば違ったかな)

出るのはため息ばかり。でも、大学に行ってまで勉強したいこともなく、かといって専門学校で学びたいこともなく、残された道は、結婚か家事手伝いか就職。それしか、選択肢がなかった。もう少し他の道があれば、選んでいたかもしれない。でも、それってなんだろ。

 退社時間が近づくと女子トイレが活気づく。これから合コンに行くのだろうか、後輩たちがメイクを念入りになおしている。

 「訳ありセンパイ、合コン行かないんですか?」

そんな嫌味な話をしてくる後輩もいる。多分、私をからかっているのだろうな。ピンクのルージュを引きながら、社員から女の顔へと変貌をとげていく。

これまで、たくさんの女子社員を見送ってきた。みな、同じスタートラインに立っていたはずだった。それが、気が付けばひとりぼっち。あまりにもせつなすぎる。このまま出会いも何もないまま、孤独死が待っているだけ。そう考えるときだけ、結婚の文字が頭をよぎる。

それでも、大丈夫。もし、年を重ねてもひとりなら老人ホームに入るから。それくらいの貯金はしてある。

たとえ、結婚したとしても死ぬまで添い遂げるとは限らない。離婚することだってある。もしかしたら、死別するかもしれない。姑が意地悪でいじめられることだって考えられる。旦那が浮気症で我慢をしいられるかもしれない。それに、この年になってしまうと、子どもができないかもしれない。それが原因で不仲になる…。まだある、相手がDVやモラハラ男かもしれないのだ。結婚してから、性格が変わる、そんなこと週刊誌に書いてあるから、いやというほどわかっている。

そう考えていくと、人生の逃げ道として結婚を選んでも幸せなれる確率は低い。後輩たちは、そこまで思慮深くはないだろう。将来の事なんて考えられないにきまっている。今が楽しければそれでいいのだ。そうじゃなきゃ、こんなに男漁りばかりするはずがない。できるはずがないのだ。

私だったら恥ずかしくて、隠れたくなってしまうような話で女子トイレは賑わいをみせている。いつもと同じ、いつもの光景。私が入社してから、ずっとこんな感じ。

この子たちと同レベルになりたくない、それが心からの本心だった。後で泣く事になるのだ、この子たちは。きっと、絶対に、そうに決まっている。

やっぱり、私の生きる道は会社のコピー取りしかないのだろうな。真面目にやっていれば、いつの日かいいこともあるはず。自分自身に言い聞かせてみる。呪文のように。

女子トイレの盛り上がりは、更衣室まで続いている。どこで誰と会うか、それから何をするのか、そんな話題ばかりが流れている。明日は会社が休みだからか、その会話にも色がついている。私とは縁のない、遠い遠い話。はっきりいって関係ない。それしか能がない女子社員と私は違うのだ。

そして、彼女たちの劇場もあっけないほど簡単に幕が引かれた。更衣室から男の元へと去っていったのだ。最後まで残った私は、簡単に掃除をして帰る。それくらい女性として当たり前だと思う。もちろん、掃除のおねぇさんが後で掃除をしてくれるのだけれど、あまりにも汚いと嫌になってしまうだろうと思い、入社してからずっと続けている。

仕事は更衣室に始まり、更衣室に終わる。そう自負している。

女子社員が残していった化粧品の香りが、彼女たちなりの意気込みを語っている。

さて、これから掃除をしますか。いつものように、掃き掃除から始める。こうして掃除をすることで、更衣室の女神様が応援してくれている気がする。これまで幸運なんて何もなかったけれど。とりあえずは、見ていてくれている、はずだ。

 「え、何これ?」

突然、目の前にヒラヒラと一枚の紙が降ってきた。それは、運命を変える出会いだった。

更衣室の女神様は、時にきまぐれで、時に優しく、幸運を授けてくれる、と勝手に信じている。おそらく特別な時間が流れているのだろう。そうでなければ、私にもっと早い段階で幸運を授けてくれたに決まっている。

それとも、やはり若い子を応援したかったのだろうか。若干、古くなった女子には見向きもしてくれない。そんな冷たい女神様が、やっと私に気が付いてくれたんだ、と思えば感慨深いものがある。真面目にやっている人が最後に笑うのだ。

私の運命を変えたもの。それは、一枚のチラシだった。会社の近くにあるネイルサロンのチラシだ。更衣室で何度となく話題にのぼってきた、可愛らしい店構えのサロン。これまで私とは縁がないと思ってきた。家に届けられてもスルーしてきたチラシだ。

だが、今回は違う。キャッチコピーに目を奪われてしまった。

 「訳ありキャンペーン実施中」

訳ありの文字が親近感を感じさせる。私のことを言っているのではないことくらい、よくわかっている。これまでネイルサロンに行ったことなんかないけれど、まるで私が来るのを待っていたかのように感じてしまった。まるで、更衣室の女神様から私にもたらされた啓示みたいだ。

そんなことに心を奪われるなんておかしいと思われるかもしれない。でも、初めて来るお客様だけの特別価格であることが、まるで私のためにあるみたいに思える。虫の良い話かもしれないが、勝手にそう考えてしまった。

運命を感じたチラシだが、持ち主に黙ってもらってしまうわけにはいかないだろう。それは、窃盗にあたるかもしれない。ダメだ。やっぱり。

そもそも、たとえキャンペーンをやっていたとしても、私はネイルサロンには行かないだろう。もう、指先にオシャレをする年ではない。それに、ネイルだけではなく、ファッションも髪型も時代遅れなことくらいわかっている。直すとしたら、全部直さなければバランスがとれないだろう。そんなことを考えるだけで、面倒くさくなってしまう。

このチラシとはさよなら。やっぱり縁がなかったのよ。更衣室の女神様は、そこまでしか幸運を授けてくれなかったのだ。

そして、次の瞬間、さらなる脱力感に襲われた。

(なんだ。期限きれてる)

たとえ期限のきれたチラシでも、所有者にしてみれば宝物かもしれない。やはり、貰って帰るわけにはいかない。

(せめて、記念になるかなと思ったけど…)

ロッカーの棚の上に、チラシを乗せる。

(そっか、私も期限切れってことか)

わびしい気持ちでいっぱいになってしまった。これまで、現実を見ないようにしてきた。周りの人を批判することで、自分を正当化してきたのだ。わかってた。私が間違っていることくらい。でも、自分を変えるなんて無理な話だ。

 「さようなら。期限切れの私」

そっとつぶやいて、更衣室を後にする。あのチラシはきっと、捨てられる運命にあるのだろう。私もそう。いつの日か、会社にもいられなくなる日がきて、この更衣室にも入れない日が来る。使い捨ての身分でしかない。コピー取りなんて、誰にでもできる。私の代わりなんて、たくさんいる。他の誰かが私のポジションに入っても、なんなくこなせてしまう。そしたら、誰かが思いついたようにいうのだろう。「そういえば、訳あり先輩っていたよね」と。

いや、実際には話題にすらならないかもしれない。これまで辞めていった女子社員の話がほとんど聞かれないように。もしかしたら、いなかったのと同じような扱いになるのかもしれない。そう思うだけで背筋が凍るほど、孤独な気持ちになった。

金曜日の夜だというのに、私には家に帰るしかやることがない。入社当初は、それなりに遊んでいた、気がしていた。いつも誰かの引き立て役で、損な役回りばかり。自分が相手にされないことがわかっているから、会話もせず、むすっと黙りこんでばかりいたのだ。そのため、いつからか誰の誘いも受けなくなり、当然誘われることもなくなってしまった。でもいいの。その方が気が楽だから。

1人で暮らすマンション。狭いながらも快適な暮らしだ。会社からも近いため、ここでの暮らしに不満はない。ガサガサガサ。いつのまにか、ポストに溜まってしまった郵便物を取り出す。私宛の手紙なんてほとんど来ない。ほとんどが、ポスティングされたチラシだ。それでも、何も来なくなってしまうよりはいい。私の相手をしてくれるのは、もうチラシだけなのだから。

また、大量に溜まってしまった。チラシをテーブルに置く。一枚ずつ、チェックをするのだ。実は、それが今のところ楽しみになっている。

(ふーん。パン屋が安売りかぁ…ってそれ以上食べてどうする。お子様の学力向上って…子どもいないし)

ひとりでボケたり、突っ込んだりしながらチラシを見ている。人には理解されにくい趣味だが、至福の時間だ。

そして、一枚のチラシに目がとまった。

(あ、あのネイルサロンだ)

更衣室でサヨナラしたネイルサロンのチラシ。これまでにも、届けられたかもしれないチラシ。それまでは、目にとまることもなかった。なんの考えもなくスルーしてきたんだろうな。

だが、そのチラシと家でこうして再会をはたした。これは、やはり運命かもしれない。このサロンに行ったとしたら…、空想が頭のなかを駆け巡る。

もしかしたら、今までの私にサヨナラできるかもしれない。そんな気がする。

そのチラシには「踏み出そう♡訳ありキャンペーン」の文字が踊っていた。

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