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チラシからはじまる物語【第1話】遅れてきた乙女

「第1話」遅れてきた乙女(前編)チラシからはじまる物語

「チラシからはじまる物語」15篇のストーリー

どこにでもありがちな家族の話、ありえない話。

ほろりと泣ける恋物語から、近未来の話まで、珠玉のストーリーをお届けします。

どの物語もチラシが重要な役割をはてしています。さて、そのチラシが人生にどんな影響を与えるのでしょうか。

あなたのお気に入りの作品に出会えるといいですね。

第1話は「遅れてきた乙女」

遅刻魔の茜。いつでも遅いと叱られてばかり。

そんな茜が汚名返上のために秘策を練ります。そして、待っていた意外な結末とは。。。

「第1話」遅れてきた乙女

「ごめーん。待った?」

 「もう、遅いよ。1時間遅刻。何やってたの?」

友人のかなえに、また叱られた。私は遅刻魔。毎回、毎回、遅刻ばかりしては、友人にひんしゅくをかっている。遅刻しないようにと、どんなに気を付けていても必ず遅くなってしまう。

 「だって、出かけようとしたら、荷物が届いて」

これは、嘘偽りのない本当の話。出かけようとすると、何かしら邪魔が入る。これこそ、自然の定理だ。自分ではどうにもならない不可抗力。

 「で?」

半分呆れ顔のかなえが、ぶっきらぼうに質問を投げてくる。

 「まさかのまさか、荷物を受け取って開けたんじゃないでしょうね」

 「そのまさかのまさかのまさか。荷物を開きました」

だって、あたりまえじゃないですか。もしも、荷物が生鮮食料品で、それに気が付かないまま放置していたら、腐ってしまう。せっかく、送ってくれた人の顔に泥を塗ることになってしまう。それだけは、避けたい。

 「するってぇとお前さん、荷物を開いたのみならず、一つ一つ確認したんじゃあるまいか?」

 「ピンポンでござんす。それが、送ってくれた人に対する礼儀だとわきまえているでごんす」

かなえが、哀しそうに首をふっている。私、変なこと、言ったのかな?

 「荷物を確認し、相手に御礼の言葉を述べているうちに遅くなったのが、現実という悲しい出来事となりまする」

 「もういい。もういい。いいわけは聞きたくない」

聞きたくないって、最初に理由を聞いてきたのは、かなえ様じゃないでしょうか。それって、ちょっと心外だな。

そんなこんなで、毎回、遅刻ばかりしている。でも、私が間違っているなんて思ったことはない。たぶん、私にだけ違う時間が流れているのだと思う。そうじゃなきゃ、荷物を受け取って、電話をしたことくらいで、1時間も遅くなるなんてありえない。私は礼儀正しくしたいだけなのに…。

怒り心頭のかなえをなだめるために、話題を変えてみる。

 「ね、ねぇ、ねね。知ってた?今度、ドルフィンズがフリーライブやるんだって。昨日、ラジオで言ってたよ」

ドルフィンズとは、今、音楽シーンに旋風を巻き起こしている、ロックバンドだ。紅一点のボーカルと女装男子のメンバーが話題になっている。もちろん、かなえも私も今、イチオシでお気に入りのバンドなのだ。

 「えええええ。行く。絶対に行く」

案の定、かなえの機嫌が治ったみたいだ。単純明快でわかりやすい性格をしている。

 「一緒に行こうね」

とびきりの笑顔を作る。

 「あんたとは行かない」

かなえが人差し指で、私を指差す。

 「あんたは遅刻するから。その結果として見れなくなる」

まだ、怒ってたのね。

 「場所、どこでやるか知りたくないですか? 私と行かないと、場所もわからないですよ」

返答に詰まったようで、かなえが黙りこむ。しばし、沈黙が続く。

 「教えてもらえなくてもいい。きっと、自宅にポスティングのチラシが来るからそれを見る」

 「いやぁ。わかんないですよ。秘密のライブだから」

 「ぜったいに、ぜったい。ポスティングされる。遅刻魔とは行かない」

こうなってくると、私も引くに引けない。

 「いいもん。1人で行くから。かなえとは行かない」

 「みんなが帰った後で来るんでしょ」

結局、行く行かないでケンカになってしまった。でも、私は悪くないもんね。

それから、かなえとは気まずい日々が続いた。ライブのこと、一言も聞いてこない。まるで無言のプレッシャーを与えているみたいだ。せめて場所くらい教えてあげようかと思ったりもするが、私にも意地がある。そうそう簡単に教えられない。

そんな中、ライブが近づいた前日、かなえがドヤ顔で私に一枚のチラシを突きつけてきた。

 「ほら、私の言ったとおりでしょ」

勝ち誇ったように指し示す先には、❝ドルフィンズフリーライブのお知らせ❞の文字が。

(あ、ポスティングされたんだ。よかった)

そう思うと心臓がドクンと小さく鳴った。そんな気持ちを抑えるように、わざと何も感じない素振りをして、「よかったね」とだけ突き放すように言った。それなのに、その気持ちをまったくわからないかなえは口撃をしかけてくる。

 「でも、あんたとは行かない」

なんかまだ怒っているのね。執念深い女は嫌われるぞ。かなえの彼氏ができない原因をそこに見た気がした。

 「そして、あんたは見ることができない」

かなえは、もったいぶって続ける。

 「だって、寝坊して遅刻するから」

そんな決めつけること無いじゃん。ちょっとひどいよ。若干、かちんと来た。言っていいことと悪いことがあるんですよ。世の中には。

 「私は遅刻なんかするわけないじゃん」

 「いや、100%遅刻するね」

 「だから、しないって」

かなえの怒りは深く、そうやすやすと鎮まりそうにない。いい加減に許して欲しいけれど。それくらいドルフィンズへの愛が深いから、かもしれない。なんとなくそう思うことにする

 「何度そのいいわけを聞いたことか」

 「今回は、秘策を用意しているんだから」

 「またまた、嘘つくな。この嘘つき」

遅刻するしないで、またケンカになってしまった。でも、本当に遅刻しないために秘策はある。適当なごまかしや嘘なんかじゃない。今度こそ、絶対に遅刻なんかしない。いや、するはずもない。

家に帰り、ポストをのぞく。

 「あ、あった」

かなえが見せてくれた、ポスティングされたチラシが入っている。丁寧にとりだして、部屋へと運ぶ。

親元を離れて一人暮らしを始めてから、もう1年が経つ。そもそも家を出たきっかけも、私の遅刻グセだった。幼稚園の時から遅刻ばかり。専門学校に通うようになっても、何度も何度も注意されてきた。それでも遅刻グセが治らないでいた。

専門学校に行き始めてすぐ親から1人で暮らすように宣告をうけた。理由は、一緒にいるから甘えが出て、遅刻するというもの。でも、親元を離れても、遅刻グセは治らない。親は半分呆れている。それでも、いいの。遅刻してこそ私だから。

届けられたチラシには、ドルフィンズの顔写真とともに洋菓子店の宣伝が入っていた。どうやら洋菓子店がスポンサーになって、今回のフリーライブ開催が決まったらしい。美味しいと評判の洋菓子店。甘いものに目がない私が、いつか食べたいと願っている店だ。

洋菓子店は開店して、いつも2時間で売り切れてしまう。食べたい、食べたいと、どんなに願っていても、売り切れてしまっている。買いに行く日に限って寝坊してしまい、間に合わないのだ。いつの日にか、洋菓子店のシュークリームを買って、魅惑のカスタードを味わってみたい。それも、密かな願いだ。

時間に間に合わないのは、縁がないからだろう。縁があれば、売れ残っているはずだ。そうだ。きっと、そう。そうに決まっている。

キッチンに立ち、濃い目のコーヒーを作る。その場で、苦いコーヒーを流しこむ。これこそ、私が考えた秘策。私って頭がいい。

名づけて、今夜は寝ま戦。中途半端に眠ってしまうから、次の日寝坊してしまう。それなら、徹夜して起きていれば、寝坊することはない。何故、この作戦に今まで気が付かなかったのだろうか。

よし、今夜は寝ない。起きている。明日のライブに遅刻しないで参上して、かなえの鼻をあかしてやるぞ。

それにしても時間は意地悪だ。いつもなら尋常じゃない速さで過ぎていくのに、今日に限ってゆっくりと進んでいる。

 「まだ、23時」

明日、10時まで起きていなければいけないのに、時間が間延びして過ぎてくれない。本当に意地悪だ。

ドルフィンズの曲を聞きながら、濃い目のコーヒーを飲み続ける。しかし、退屈だ。待つことがこんなに苦痛だったなんて知らなかった。すべては、フリーライブのため、そしてかなえに遅刻しない私を示すため、それだけのために起きている。いや、起きていなければいけない。

ダラダラと時間が過ぎていく。時折、記憶が薄れる、まずい。寝ちゃいけない。寝たら負けだ。起きていなければいけないのだ。

 「はー、やっと0時」

まるで苦行をしている、修行僧になった気分だ。それでも、頑張らなくてはいけない。人間いつか、頑張らなくてはいけない時がやってくる。それが、今、なのだ。きっと、そう。絶対にそうなのだ。

時計の針を見つめる。時間よ、過ぎてくれ。頼みます。お願いします。お願い、お願い。あ、イルカがジャンプした。高く、高く、空よりも高く。そして、急降下…。

ふっと、記憶が途切れる。危ない、危ない。もう少しで眠ってしまうところだった。慌てて時計を見る。

 「よかった、まだ23時」

ひと安心する。やっぱり、時は私を応援してくれている。でも、すぐに真実に気がついた。

(23時のわけないじゃん)

遮光カーテンを開けて、外を見る。見事に昼間だった。

(一生の不覚だ)

ライブ開始から、すでに時間が過ぎている。もう間に合わないかもしれない。だが、行かねばならない。いや、行かなくてはいけない。寝坊してライブすら来なかった奴と呼ばれたくない。せめて、間に合わなかったくらいになりたい。

大急ぎで仕度をして、自転車にまたがる。会場まで電車に乗れば、ひと駅。でも、電車で何があるかわからない。遅延するかもしれない。それなら、せめて自転車で会場にかけつけたほうが利口、だと思う。

自転車を軽やかに漕ぎながら、ドルフィンズの歌を口ずさむ。あと少しで、会場に着く。あと少し。ライブの音は聞こえない。やっぱり、終わってしまったのか。

信号を待っていると、変な親父に目がとまった。

薄汚れたTシャツに、薄くなり始めた頭髪。ジャラジャラにアクセサリーをつけて、成金オヤジみたい。酒臭い息と少しメタボ気味のお腹。ロック親父を気取っているのだろうが、どこか履き違えている。背負っているギターは、ハッキリ言って似合わない。ギターが可哀想だ。

こんな親父と違って、ドルフィンズのギタリストは、化粧をバッチリしているけれど、妖艶な美少女だ。女装した姿に誰しもが憧れ恋に落ちてしまう。やがて、信号が変わり、親父から解放される。後は、会場までまっしぐらだ。

公園には、まだたくさんの人がいた。慌てて、自転車を駐輪場に止める。

 「あれ、茜。今来たの?」

振り返るとそこに、かなえが立っていた。

 「茜は運がいいね。まだ、ライブ始まらないよ」

私は本当にラッキーだ。なんと寝坊したのにライブに間に合ってしまった。本当に運がいい。

それからすぐ、ライブ開始の放送が流れた。

だが、次の瞬間、信じられないものを見てしまった。

 「あ、あの親父と同じ服着てる」

登場したギタリストのファッションがさっきの親父とまったく一緒だった。それでも、違うよね。別人だよね。そうであってほしい。さっきの記憶を消したかった。

 「みんな、ごめん。俺、寝坊した」

ギタリストの言葉が追い打ちをかける。嘘、嘘、嘘。

遅刻は知りたくない真実を伝えるものかもしれない。これは、私に下された罰なんだろうか。ギタリストが、ただのメタボ親父であることは心の中にしまっておこう。

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