ポスティング集客ノウハウガイド
ポスティング・集客ノウハウ集

BLOG

ポスティング反響率最大12%が実現できる!?費用対効果を上げる戦略とは

【第10話】荻野智博、社長からの提案を聞く。蝶野菜々はポスティング内容物に興味を抱く

未来は決意と出会いで変えられる

主役

●荻野智博(おぎの ともひろ)塾講師歴15年のベテラン。厄年の40歳。妻の流産、もう子供ができない身体であることを知り失意のどん底へ。約五ヶ月の期間、会社を休職し、新しい地区で復帰。そこで同じように数か月間登校拒否で苦しむ蝶野菜々に出会う。

●蝶野菜々(ちょうの なな)中学二年生。部活のトラブルで登校拒否になり、約五ヶ月間引きこもる。たまたま自宅にポスティングで届けられた塾の広告チラシを見て勇気づけられ、中学三年生の春期講習会に参加することを決める。

脇役

●村上乃愛(むらかみ のあ)新中学三年生。中学校は違うが、蝶野菜々と同じ初めて講習会に参加する男子生徒。かなりのイケメンで女子からの人気が高い。毎日自習室で勉強を頑張る蝶野菜々の姿に感銘を受ける。

●登(のぼり)講師。思ったことをズケズケ云うタイプ。荻野智博の熱意溢れる行動に共感を抱く。

●安達(あだち)講師。まだ若く、おどおどしている感じは否めない。登にいつもいじられている。

●中村(なかむら)講師。中堅講師。滝川洗練会を引っ張っている。

●佐々木愛華(ささき あいか)講師。以前荻野が所属していた地区の部下。荻野の公認として奮闘する。

●荻野綾子(おぎの あやこ)荻野智博の妻。流産し、子供を産めない身体になる。

●蝶野良子(ちょうの りょうこ)蝶野菜々の母親。病院に看護師として勤務している。母子家庭でここまで育ててきたが、蝶野菜々の不登校の一件以来、親としての自信を失っている。そのため再婚に焦っている。

●伊藤(いとう)土木業勤務。蝶野菜々の母親の再婚相手。中卒。不登校の名蝶野菜々の様子を知り、高校に行かずに働くよう命令する。かなりの亭主関白で、DVの気が強い。

小説家 ろひもと 理穂

第10話 荻野智博、社長からの提案を聞く。蝶野菜々はポスティング内容物に興味を抱く

 

二月も中旬。荻野智博は会社近くの百貨店最上階で社長に会っていた。そこは小さな喫茶店で客も他にいない。

「どうだ、最近の調子は?」

札幌や旭川、帯広や北見と道内の店舗を日々駆け回っている社長である。

会社は道外にも積極的に進出していて、本州だけではなく、アジア圏といった海外まで手を伸ばし始めていた。社長の忙しさは計り知れない。

「薬のおかげもあって、かなり落ち着いてきました」

荻野智博が会社内で信頼を寄せている唯一の人物といってもよい。自分の状態や内心をすべて話していた。転職活動していることも社長は承知している。

「改めて云うが、荻野はこの会社に必要な人材だ。それは誰もが認めている」

「ありがとうございます……」

懐にしまっている退職届が重くのしかかる。

「今すぐ、これまでの職場に復帰してくれとはこちらもお願いしづらい。そこで提案なんだが、滝川はどうだろうか」

「滝川ですか」

滝川市はここから車で一時間ばかりの距離にある人口四万人ほどの小さな市であった。

塾としては、本校の他に分校がひとつ近隣の深川市に建てられている。職員の数はわずかに七名。たった七名の職員で小・中・高校部の運営をすべてこなしているのだから凄い。

「実はここだけの話、ひとり退職者が出ることになってね。どうだろうか」

復帰を兼ねて、人手の足りない場所の補充をしようという考えらしい。

「私も会社の進む方向には賛同しています。微力ながら北海道の発展に貢献できればという思いもあります」

「荻野の志は理解できているつもりだ」

「頭でわかっていても、こころがついてこないことがよくあります」

「うん。今すぐにという話ではないよ。しかし、いつまでも仕事から離れているわけにもいかないだろう。できれば三月から復帰してほしい」

社長は荻野智博の目を真っすぐにみつめてそう云った。

荻野智博には確かに会社には愛着があった。仕事の内容も自分には適していると思っていた。給与も悪くない。労働時間は長いし、やることも多かったが、充実感は確かにあった。

問題は子供とどう向き合うのかである。

そこの整理をつけなければこの職は続けられない。

子供が嫌いなわけでもなく、子供に嫌われることもない。

教えるのが好きだったし、教わったことができるようになったときの生徒の笑顔を見ることは幸せだった。

いろいろな子供がおり、いろいろな問題が起き、いろいろな悩みもあったが、総括するとこれ以上に充実感と喜びを感じられる仕事は他にないように思えていた。

「三月ですか……」

退職届に手を伸ばそうとする自分の気持ちを抑えながら、荻野智博はそう答えた。

「ああ。最初はリハビリをかねて半日の出勤でも構わない。三月下旬から始まる春期講習会からは本格的に復帰できると嬉しいな」

温かな社長の提案を聞いて、荻野智博は噛み締めるように何度も頷いた。

そこまで配慮してくれる社長や会社には感謝しかない。できれば荻野智博もその期待に応えたかった。

「滝川のエリア長には話をしてあるから、一度会って話をしてみてくれないか」

「はい。そうさせていただきます」

結局退職届は提出せずに話を終えた。退職の希望は以前から口頭で伝えていたので、理解はしてくれている。

それでもなお会社は自分を必要としてくれているのかと考えると、やはりこのままフェードアウトするわけにもいかない気落ちになる。

「滝川か……」

実情は聞いたことしかない。これまで働いていた地区が二千人の塾生を抱えているのに対して、滝川はその四分の一程度の塾生数だと聞いた。道内で一番新しく、なおかつ一番小さなエリアである。

新しい職場と新しい子供たち。魅力はあった。心境を変えるきっかけにもなるかもしれない。

問題は自分の心がコントロールできるかによるだろう。

社長との面会を終えた荻野智博は帰宅途中の車内でこれからのことを夢想するのであった。

一方、その滝川市に住む蝶野菜々は依然として登校拒否を続けていた。

だが母親の一言を聞いて以来、何か心境が変わってきている。

このままではまずい。そんな気持ちが日増しに高まっていた。かといって良い打開策は見出せずにいる。

とにかく学校に行くこと。それが最善の解決策なのかもしれないが、行ったら行ったで授業にはついていけずに、また欠席が続くことになるだろう。次にそうなれば、もはや復帰は難しくなると蝶野菜々は感じていた。

つまり次のアクションが文字通り最後になる。最期のチャレンジだ。

 

ガシャン

 

玄関のほうから音がした。郵便物が届いた音だ。

蝶野菜々は玄関に向かい、差し込まれている広告チラシを取り出した。

カラーの広告チラシの中に白黒のプリントが差し込まれていた。

進学塾の広告だった。苛立ちながら丸めてゴミ箱に捨てる。

 

今更、塾に行って何ができるのか。学校にすらついていけてはいないのだ。

 

しばらくの間、蝶野菜々はベットに横たわり音楽を聴いていた。

何かが心の内から訴えかけてくる。

スマートフォンに差し込まれていたイヤホンを抜き、蝶野菜々はまたリビングに向った。

 

ゴミ箱の中に、くしゃくしゃに丸められた広告チラシが捨てられている。

 

蝶野菜々は何かを考えながら、じっとそのゴミと化した広告チラシを眺めているのだった。

無料eBook:攻めの集客ノウハウ完全ガイド

無料eBook「ディマール(Dimar)」では、集合住宅のマーケティング手法からポスティングの効果と業種別の具体的な集客方法まで施策内容をまとめたPDFを無料で提供しています。

本書はポスティングの効果と、具体的な施策内容を全20ページに渡って詳細に解説しているものです。マーケティング戦略によるポスティングの目的はたった一つだけ。それは「売上をあげること」です。そして当社の全く新しい手法を実践して頂くと、競合他社に比べてお客様を獲得し、売上をあげることができます。

もし、集客でお困りなら、下記より必要事項を入力後にダウンロードして頂き楽しみながらじっくりとお読み頂けると幸いです。

是非、貴社の集客マーケティングにもご活用下さい。

私たちは、企業の規模を問わず、それが本当に価値のあることであれば、喜んで集客のお手伝いさせていただきます。


無料eBookをダウンロード

あなたにおすすめの記事

まずはお気軽にお問い合わせください。
03-5879-2213平日 09:00~18:00
ポスティングなのにDM並みのリーチ!
攻めの集客ノウハウ完全ガイド