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【第5話】流産や、もう子供をつくれないショックから病んでいく荻野智博

未来は決意と出会いで変えられる

主役

●荻野智博(おぎの ともひろ)塾講師歴15年のベテラン。厄年の40歳。妻の流産、もう子供ができない身体であることを知り失意のどん底へ。約五ヶ月の期間、会社を休職し、新しい地区で復帰。そこで同じように数か月間登校拒否で苦しむ蝶野菜々に出会う。

●蝶野菜々(ちょうの なな)中学二年生。部活のトラブルで登校拒否になり、約五ヶ月間引きこもる。たまたま自宅にポスティングで届けられた塾の広告チラシを見て勇気づけられ、中学三年生の春期講習会に参加することを決める。

脇役

●村上乃愛(むらかみ のあ)新中学三年生。中学校は違うが、蝶野菜々と同じ初めて講習会に参加する男子生徒。かなりのイケメンで女子からの人気が高い。毎日自習室で勉強を頑張る蝶野菜々の姿に感銘を受ける。

●登(のぼり)講師。思ったことをズケズケ云うタイプ。荻野智博の熱意溢れる行動に共感を抱く。

●安達(あだち)講師。まだ若く、おどおどしている感じは否めない。登にいつもいじられている。

●中村(なかむら)講師。中堅講師。滝川洗練会を引っ張っている。

●佐々木愛華(ささき あいか)講師。以前荻野が所属していた地区の部下。荻野の公認として奮闘する。

●荻野綾子(おぎの あやこ)荻野智博の妻。流産し、子供を産めない身体になる。

●蝶野良子(ちょうの りょうこ)蝶野菜々の母親。病院に看護師として勤務している。母子家庭でここまで育ててきたが、蝶野菜々の不登校の一件以来、親としての自信を失っている。そのため再婚に焦っている。

●伊藤(いとう)土木業勤務。蝶野菜々の母親の再婚相手。中卒。不登校の名蝶野菜々の様子を知り、高校に行かずに働くよう命令する。かなりの亭主関白で、DVの気が強い。

小説家 ろひもと 理穂

第5話 流産や、もう子供をつくれないショックから病んでいく荻野智博

進学塾の講師は激務である。
一日の労働時間は十三時間を超える日がほとんどだ。休憩時間など無いに等しく、昼食時間すら十分間でも確保できればいいほうである。
残業代などゼロに等しい。まさに「貧乏暇なし」を絵に描いたような状態。
それだから退職者も多い。若手、経年問わず、この労働環境に耐えきれずに会社を去っていく者が毎年多数いた。
それでもこの仕事を続けていける者は、他の仕事をする能力がまったく無いか、子供が好きかのどちらかだ。

荻野智博はこの会社で十五年勤続できたことは奇跡に等しいと感じている。理不尽な労働環境に嫌気がさして退職を考えたことも一度や二度ではない。退職後についてのことを年間で二百回は考えているに違いなかった。
だが荻野智博は休まず、手を抜かずに業務に当たってきた。
荻野智博の場合は子供が好きであり、子供に教えることに更に喜びを感じられる性分だったので、ここまでもったのだといえる。

塾講師の仕事は、通常時期と講習会時期に分けられる。
通常授業時は、午前十一時ごろに出社し、科目の研修や打ち合わせ、自分が担当する教室の運営、授業準備などを行い、あっという間に時間が過ぎて、午後四時三十分からの小学部授業が始まる。それが終わると、午後六時四十分から午後九時三十分までは中学部の授業だ。補習を行い。授業が終わるのは午後十時を過ぎる。そこからは教室ごとの報告。
早い日だと午後十一時に退社できるが、報告が長引いたり、退塾意向の生徒がでてくると午前0時を回ることになる。
講習会時期はさらにハードで、朝の午前八時に集合し、そこから八十分の授業を連続六発行っていく。終了は午後の八時。そこからは入会営業の電話がけが始まり、教室の報告を終えると午後の九時を過ぎている。一日の大半が塾業務。自宅に帰っても寝るだけだった。

正規の学校と違い、塾は教育だけが仕事ではない。
利益を確保すること、会社を大きく発展させていくことも大切な業務の要素だった。それだけにやらなければならないことは多岐に及ぶのだ。
授業が商品だとすれば、商品開発から、入会や募集などの集客の営業、体験会や説明会などの企画、保護者や生徒からの相談受けまで手広く業務をこなしていく必要があった。
イベント前には、学校の校門前配布(ハンディング)やポスティング業務も頻繁に行われる。
それを楽しいと思えるか、ただ忙しいだけだと感じるかで、この職場での将来が決まる。
教育と営業は塾にとって両輪なのだ。
片方だけが回っていても前には進めない。

この日、荻野智博は中学三年生の授業を担当していた。
七階にある広々とした教室には、八十名の生徒がすし詰め状態で座っており、荻野智博の話に真剣に耳を傾けていた。
荻野智博の授業は熱意に溢れている。
日ごろの立ち振る舞いがたんぱくなので、ギャップで余計にそう生徒には映る。
数学の授業は生徒たちのわかる内容から始まり、そこから引き上げるスタイルだった。特に面白い冗談を云うわけではないが、オチまでの授業の流れがシンプルでいて、独特で、生徒は純粋に数学の勉強を楽しんでいる。

だが、荻野智博の内心は複雑だった。
十五年働いてきて、今回初めて授業に穴を開けた。
妻の流産があり、そのケアのために一週間の有給をとったのだ。
妻の落胆ぶりは見るに絶えず、また自分自身も絶望感に浸っていることに気が付いた。
妻はもう子供を産めない体になった。
その件についてはまだ何も話し合ってはいない。当分は話題にもあがらないだろう。もしかすると一生その件については話をしないかもしれない。

「先生、そこプラスじゃなくてマイナスじゃないですか?」
生徒の指摘に、ハッとして自分の板書を見つめる。確かに途中で計算ミスをしていた。
「すまんすまん。その通りだわ。ありがとう」
苦笑いを浮かべながら荻野智博はそう云った。今日は他のコースの授業と合せてミスをするのは三度めだった。
集中力の問題である。一週間のブランクで、相当に頭が鈍っているのも確かだった。
しかし問題は、授業をしながら別のことを考えている自分がいることだ。
それを考えると、目の前に並ぶ他人の子供たちに何をしているのだろうかという疑問と苦しみが心の底から沸いてきた。
頭を軽く振る。
自分の家庭の不幸ぶりと、この生徒たちの家庭の幸せぶりが対称的であった。
これまで生徒に寄り添ってきた気持ちが嘘のように沸いてこない。

致命傷だな。荻野智博はそう感じていた。

もはや職員室でも教室でも呼吸するのすら苦しいのだ。
それはまさに生きていることそのものが苦しいということだった。
だから地獄のような十三時間に及ぶ労働を追えても、苦しみから解かれることはない。自宅に帰っても新聞はおろかテレビにすら興味が沸かない。食欲もなく。同じことを何べんも繰り返し考えて眠ることすらできなかった。何をしても楽しさを感じない。
世界が白と黒の二色に見えた。

荻野智博が本格的に心療内科を探し始めたのは、翌日のことである。

 

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