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【第1話】塾講師、荻野智博に起きた青天の霹靂「未来は決意と出会いで変えられる」

未来は決意と出会いで変えられる

主役

●荻野智博(おぎの ともひろ)塾講師歴15年のベテラン。厄年の40歳。妻の流産、もう子供ができない身体であることを知り失意のどん底へ。約五ヶ月の期間、会社を休職し、新しい地区で復帰。そこで同じように数か月間登校拒否で苦しむ蝶野菜々に出会う。

●蝶野菜々(ちょうの なな)中学二年生。部活のトラブルで登校拒否になり、約五ヶ月間引きこもる。たまたま自宅にポスティングで届けられた塾の広告チラシを見て勇気づけられ、中学三年生の春期講習会に参加することを決める。

脇役

●村上乃愛(むらかみ のあ)新中学三年生。中学校は違うが、蝶野菜々と同じ初めて講習会に参加する男子生徒。かなりのイケメンで女子からの人気が高い。毎日自習室で勉強を頑張る蝶野菜々の姿に感銘を受ける。

●登(のぼり)講師。思ったことをズケズケ云うタイプ。荻野智博の熱意溢れる行動に共感を抱く。

●安達(あだち)講師。まだ若く、おどおどしている感じは否めない。登にいつもいじられている。

●中村(なかむら)講師。中堅講師。滝川洗練会を引っ張っている。

●佐々木愛華(ささき あいか)講師。以前荻野が所属していた地区の部下。荻野の公認として奮闘する。

●荻野綾子(おぎの あやこ)荻野智博の妻。流産し、子供を産めない身体になる。

●蝶野良子(ちょうの りょうこ)蝶野菜々の母親。病院に看護師として勤務している。母子家庭でここまで育ててきたが、蝶野菜々の不登校の一件以来、親としての自信を失っている。そのため再婚に焦っている。

●伊藤(いとう)土木業勤務。蝶野菜々の母親の再婚相手。中卒。不登校の名蝶野菜々の様子を知り、高校に行かずに働くよう命令する。かなりの亭主関白で、DVの気が強い。

小説家 ろひもと 理穂

第1話 塾講師、荻野智博に起きた青天の霹靂

荻野智博は車から降りると白い息を吐きながら夜空を見上げた。

都会と違い、北海道の田舎の空は暗い。まばゆいほどの星々が夜空に浮かび上がっている。

南にはオリオン座。

誰かが云っていたのを荻野智博は思い出していた。

オリオン座に願い事をすると成就されるってことを。

「元気な子を頼みます」

小さな声でつぶやくと、荻野智博はオリオン座に向って左目を閉じてウインクした。

荻野智博の数あるルーティンのひとつだ。心に響くものには荻野はウインクする。空に浮かぶ夜の月や、橋の両端にたたずむ女性の像。

ただし、ウインクと共に願い事をするのは今回が初めてだった。

車庫のシャッターを開いて車を入れると、荻野智博は自宅のドアの鍵を開けた。

室内は真っ暗だが、犬の必死の鳴き声が奥から聞こえてくる。

「ドナ、ただいま。もう少し待っててね」

そう云って荻野智博はコートを玄関で脱いで、クローゼットにかける。

暗いリビングのドアの曇りガラス越しに愛犬ドナが「早く会いたいよ」と訴えかけていた。ドアを開くと一目散に足元まで来て飛び回った。

「アヤちゃんは病院だからね。よく留守番頑張ったぞドナ」

荻野智博は優しくドナの頭を撫でて、首元をマッサージしてあげた。

リビングの電気をつける。

ドナのおもちゃが散らばっていた。いつもはきちんと片づけられているのだが、それをする人間が入院中なのだから仕方がない。

ドナが吠えて絡みついてきた。独りの留守番が長かったのだ。人恋しくなって当然である。

「すぐにご飯にしよう……あれ、ドナはもう食べたのか」

テーブルの上に置いてある妻からの書置きに目を通して、荻野智博はそう呟いた。

おそらく午後六時ごろに産気づいて、荻野智博の両親に連れられて病院に向かったのだろう。

もしかするとドナに食事を出している最中だったのかもしれない。

一段高い位置に作られた和室の隣にドナのケージがある。トイレにはおしっこをした跡があったし、寝る場所には餌を詰めて食べさせるコングが二個放置されていた。手にとってみると中は空だ。目いっぱい詰めてもドナは舌と前足を使って器用に中身を出して五分とかからず完食してしまう。二個あっても十分ほどの時間しか持たせられないのだ。乾き具合から随分前に食べ終わっていたことがわかった。

荻野智博の毎日の帰宅時間が深夜の十一時過ぎなのだから仕方がない。

「とりあえずこの氷でも食べてな」

荻野智博は冷蔵庫に向かうと製氷機から氷を一個取り出して、ドナに渡した。ドナはそれを咥えてカーペットの上に向かい、ガリガリと砕いてから飲み込む。

「そっか、俺の食事はないのか……」

随分と慌ただしく出ていったのだろう。それでも丁寧な字で書かれている文章によると、ドナの食事は終わったようだし、俺の食事は悪いけど外で買って食べてほしいそうだし、子供はついに産まれそうらしい。

結婚してから十四年の月日が経っている。

ここまで子供はできなかった。荻野智博はもう四十歳になり、妻の綾子も三十八歳。互いにもう諦めていたのだ。それが奇跡的に妊娠し、妻の腹の中で順調に育ち、今まさに産まれようとしている。

不思議とまだ実感はない。

しかし、今まで感じたことのないような期待感に心が揺らいでいる。

荻野智博は大きくひとつ息を吐いて、ソファーに腰をおろした。

途端にドナが飛び乗ってきて口を舐めまわす。

「ありがとう。ありがとう」

荻野智博は笑いながらドナを制すが、ドナも何かを感じているようで落ち着かない。

ドナが荻野家に来たのは二年前の十月だった。そこから二年と一ヶ月の月日が経っている。

人間で例えると二十三歳くらいだろうか、充分に大人の成犬のはずだが、いつまでたっても甘えん坊の癖はぬけない。

「産まれてくる子もドナのように甘えん坊に育つのかねー」

ドナを両手で抱え上げ、荻野智博がそう問うと、ドナはそっぽを向いた。

そのまま抱っこ散歩の体勢になって、荻野智博はフローリングの床に置かれた黒い鞄を手に取った。ドナは4.5kgの小型犬なので片手で充分に持つことができる。

荻野智博は鞄を対面キッチンまで持っていき、そのテーブルに静かに置いた。

ドナは抱えられながら、じっとその光景を見つめていた。

もう十年以上は使っている鞄だ。妻からのプレゼントであった。COMME SA DU MODE(コムサデモード)のロゴがある。

中には小学生や中学生のテキストが入っていた。

荻野智博が地元の進学塾に就職したのはもう十五年も前の話になる。

それから一年後に結婚し、そこから仕事と家庭の両立に邁進してきた。

郊外にこのマイホームを建てたのももう五年前。

仕事は荻野智博の性格にぴったり合っていた。

数学講師としても、塾講師としてのキャリアも順調で、科目の主任やブロックの補佐役など経験を積んできている。

北海道では一番大きな進学塾で、この地域だけでも講師が四十名いた。札幌を含めた全道や道外の地区も入れると軽く五百名を超える職員がいる。

荻野智博はその中でも指折りの人気講師で、生徒からの評価を数値化した授業アンケートでは、全地区の中で三番の好記録であった。

講習会の一般生の募集も上手くいっていたし、自分が担当する教室の塾生数も確実に伸びていた。

そして、もうすぐ子供も生まれる。

仕事も家庭も順調すぎるほど順調。

ブルルル、ブルルル、ブルルル……

背広の懐に入れていたスマートフォアンが震えた。

父親からの電話だった。

産まれそうになったら連絡が入るようになっていた。申し訳ないがドナにはもう少しだけ独りで留守番をしてもらうしかないようだ。急いで病院に向かうことになりそうだった。

「もしもし、智博だけど。ありがとね、病院に連れて行ってくれたんだって。うん。今は自宅に戻ってきたところ。そうそう。で、もう産まれそうなの?もう向かったほうがいい?」

ドナが飛び回って吠えて邪魔してくる。

「なに、ゴメン、ドナがうるさくて聞こえなかった。もう一回云って」

荻野はドナを制して、スマートフォンを耳にピタリとくっつける。すると一段大きくなった父親の声が響いてきた。

「……残念ながら、今回は流産だったそうだ……」

父親の重々しい声だけが荻野の耳に残っていた。

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